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本館SANDWORKS Lab.のSS活動用分館■とらドラ!の大河×竜児SSなど。甘々コメディとラブエロとがあるので注意■本館には右下のリンクからどうぞ
25 . April
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23 . July
 ぎりぎりだというのに、まだ夏コミのとらドラ!本を一般にしようかエロにしようか迷っているせーぶるです(u ・ω・)ご希望があったら右のコメントコーナーあたりで一票どうぞ。あ、ちなみに同人誌はマンガの本です。SS本でなく

筆慣らしのらくがきをひとつ。あ、そう、そうなんです。なんてか私、絵も描きます。
rt01.jpg
竜児が知らずにまたいいこと言って、きゅんきゅん来てる大河の図。

さて今回のSSも避難所への投稿順を繰り上げての季節ネタ。なんてったって七夕ネタ、7月中には投稿しないと、というわけで。大河×竜児SS 「七夕なの」をどうぞ。後半は続きにあります。今回もおまけつき☆
***
・七夕なの
 
「おう大河、短冊書いたか」
「もっちろん! われながら名文よ。ぷくくっ、あんた聞きたい? 吊るす前に知りたい?」
「聞かなくてもわかるよ。どうせあれだろ? 『北村くんの恋人になれますように』とかだろ?」
「こぉんのドスケベまんじゅう蟹があっっっ!」
「おうっ!? あっぶね! おまえいきなりローリングソバット繰り出すのやめろよ!?
 本物すぎるんだよおまえの!」
「いきなりだからローリングソバットなんじゃないよ。あ、あんたがこっこここ恋人だなんて
 破廉恥なこと言うから悪いんでしょ! この公然ワイセツ野郎! 刑法175匹ワンちゃん大行進っ!」
「おまえの中で恋人ってどんな言葉なんだよ……じゃあおまえなんて書いたんだ?」

  ひょいっ。
「あっ、こら! 巧みに取り上げるな! 勝手に見るな! 竜児のくせに!」
「勝手にゃ見ねえよ。見ていいだろ?」
「えっ……うん、いい」
「よし、じゃあ見るぞ。なになに『北村くんと突きあえますように』……いいのかこれで? おまえ」
「は? なに? いいに決まってるじゃないよ。名文でしょ!」
「名文もなんもねえだろ……」
「え? 竜児、どうしてそんな顔するの……? っや、やだ! ご、誤解しないでよ?
 すぐじゃないのよ、すぐじゃ! き、北村くんとはゆっくり仲良くなれればいいのよ! 
 それまで、あ、あんたにもちゃあんと手伝ってもらってさ! ゆっくり……なんての? そう!
 もうね、一生かかってもいいの! す、素敵よね? そんな恋も! だからその、それまで
 ずっと、一生、あ、あんたにも手伝ってもらって、その、ついでに美味しいご飯も作ってもらって、
 えと、ずっと、傍にいてもらって、ずっと、一緒にね?……あれ? なにそれ意味わかんない……」
「俺だっておまえの言ってることの意味わかんねえよ……」
「どうしてわかんないのよっっっ!?」
「どわっ!? あっぶねえ! だからソバットやめろって!? おまえのタイガーマスクばりなんだよ!」
「私はマスクじゃなあいっっっ!!」
「おおっ!? すげえ俺3度かわした……いやだから、タイガー……あーまぎらわしいっ!?」
「はあ、はあ、つ、次は逃さないわよ。あんたのレバーをもらう……」
「あげねえよ!? だから落ち着けって、なあ、すげえな、完全猛獣モードだ。なんだ? こりゃあ一体、
 どうすりゃいいんだ……?」
「い、イケニエ!」
「ひいっ!? い、イケニエ……?」
「そうよ! イケニエをよこせ! あんたの短冊! よこしなさいよ!」
「うわ、いいけどよ。おまえなんか、歯ぁむき出して、俺の短冊渡したら食っちまうんじゃねえだろな……?」
「だれが食べるかそんなもん! 私は虎! 山羊じゃないっ! 見るだけよ! さあよこせ!」
「見るだけでなんでここまで凄まじいんだ……? ま、まあ、イケニエな? イケニエ。
 これで俺のレバーは無し。な? よーし、どうどう……わ、渡すぞ? 俺の短冊……ほら」
「ぐるるるる……なになに『櫛枝と恋人になれますように』……………………………………?」
「……ふ、普通だろ? な?」
「……ぅ」
「……た、大河?」
「うぎゃ――――――――――――っっっ!」
 バツンッ!
「うわあ食った!?」
「もぐもぐもぐもぐもぐ……うぇ、マズ……ぺっ!」
「わあぺっした!? 俺の願いごと……」
「あんたが悪いのよ!? みのりんとこここ恋人とか、この私を差し置いてあんただけドエロ
 決め込もうったってそうはいかないっての! さあ、とっとと書き直すがいい!」
「だからおまえの恋人の定義おかしいよ!? ああくそっ、なんてわがままでひどい女なんだ、
 おまえって奴は……う、唸るなよ……か、書くよ。新しいの、書けばいいんだろ?」
 サラサラ……っ
「よし、書けた」
「よこせ!」
「なんでおまえのチェックがいるんだよ!? ……だから唸るなって。わかった。ほら、見ろよ」
「ぐるるるるる……なになに『櫛枝を彼女に出来ますように』……………………………………?」
「ま、まさか……?」
「うぎゃ――――――――――――っっっ!」
 バツンッ!
「わあまた食った!? もぐもぐぺっした!? なんでだよ!?」
「『彼女』なんて言葉はこの世にはぬぁーいっっっ!! 次っ!」
「あるよ!? くっそー、ええもう……さらさら……じゃあいいよこれで!」
「……『櫛枝と付き合えますように』……うぎゃ――――――――――――っっっ!」
 バツンッ! もぐもぐぺーっ!
「なんでだよ!? おまえと同じだろ!? うぅ、ひどい、あんまりだ……も、もうどうすりゃ
 いいんだよ……っ? お、おまえ、お互いの恋を支援しあうんじゃなかったのかよ……?」
「するわよ、支援! してるよ、すでに! ほれ!」
「なに、なんだ、おまえ、もうひとつ短冊作ったのか……なになに……
 『竜児とみのりんが恋人になれますように』……!」
「……っく」
「大河……ってか、こっちは恋人でいいのかよ?って、うわあ!? なんでどばどば泣いてんだおまえ!?」
「うぐ……し、知るかっ! 身体の事情なんて! 勝手に出るんだっ! 気にすんな、このっ、
 ば、ば、か、犬……りゅ、竜児……竜児っ、竜児……っ。ねぇ、ど、どうして、私、泣くの……?」
「大河……」
「ちゃ、ちゃあんと、応援、するよ? 竜児と、みのりんのこと……短冊に書いたの、本当の気持ちだよ
 ……め、名文、でしょ……?」
「っ! た、大河……っ!」
「竜児のことも、ね、お願いしてやろうって、思ったの……短冊、書こうって……じゃあ、って思って、
 私、迷わずそう書いた……そしたらね、私、泣くの……泣いてたの。あれ、あれ? って、
 わけわかんないのに、涙が止まらないの……お、おかしいよね? なんで、だろね……?
 ん……短冊も、ごめんね、竜児。た、食べちゃって……」
「大河……」
「お、おかしい、よね……? 私が書いたら、泣いちゃって。竜児が書いたら、怒っちゃって……
 ご、ごめんね、竜児。七夕、台無しにして……私の、せいだね。私が、変な子なだけ。でも、もう、
 気にしないで。私、なんだか、おかしいから、帰る……」
「お、おう……」
「ん……じゃあ、竜児……さよなら……っ」
「おう……」
 ガチャ、バタン。カンカンカンカン……
「……って何がさよならだあの馬鹿っ!!」
 ガチャッ! ガンガンガンガン……ッ!
「大河っ! ちょっと待ておい、大河っ!」
「りゅ、竜児……っ!? は、離してっ!」
「いいや離さねえ。おまえ取り消せ」
「はあ? な、何を……?」
「っさよならをだよこの馬鹿っ! 何がさよならだ、二度と言うな! またねって言え大河! またね!
 おまえの挨拶はまたねしか受けつけねえ。受けつけねえぞ、俺は!」
「りゅ、竜児……ま、またね……?」
「おう、またな、大河」
「……いいでしょ? これで。じゃあ、手、離して」
「いいや離さねえ」
「なんでよっ!? 私帰るの! 手、離し」
「離さねえし、帰さねえ! おまえ放っとけるかよ!」
「なんで!? 放っといてよ!」
「放っとかねえよ! そんな、おまえ、そんなに泣いているおまえ……俺は、放ってなんか、
 いられねえんだよ……」
「竜児……。いいよ、大丈夫だから。すごく、泣いてるけど、変なだけ。意味なんか、ないから……
 変な子な、だけ……同情なんて、しなくていいから……同情、もう、私、ど、同情じゃ……」
「同情じゃねえよ、馬鹿たれ。同情なんかしてねえ。俺が帰って欲しくないだけだ、おまえに」
「っ!」
「帰って欲しくねえんだよ。俺が一緒にいたいだけなんだよ、大河。ただ、そんだけなんだよ……」
「りゅ、竜児……っ」
「……だから帰るな、大河。まだ、帰んないでくれよ。まだ、一緒にいようぜ、な? 七夕とか、
 どうでもいいからさ。いらねえからさ。捨てちまおうぜ、あんなの、くそくらえだ」
「竜児……」
「大河……おまえの言うとおりだよ。恋人とか、知るかよ。彼女とか、ねえよ。今はどうでもいいんだよ。
 今はどうだっていいんだ。大河、今は俺、おまえと一緒にいたいんだよ……」
「竜児……っ。……ね? そろそろ、手、離して」
「っ! い、いやだ、離したくねえ……」
「竜児……大丈夫だから、ね? 手、離して……」
「……」
「……ちょっと、痛いの」
「おうっ!?」
 ぱっ
「す、すまん……」
「……クスッ」
「……あ、くっそ。おまえ騙したろ。痛くねえな?」
「ぬるいね、馬鹿犬……あっと、待って。近寄らないで。離れて。……まだ、3メートル守って。
 ……そう」
「な、なんなんだよ……ったく」
「そんなに怒んないでよ、竜児……だって離れないと、私、あんたに抱きついちゃいそうなんだもの……」
「っ! た、大河……」
「駄目、手のひらも見せないで。そう……おかしいでしょ? それこそ……だって……
 抱きついちゃうなんて、おかしい……ほんとは、今だって、3メートルなんて、こんなの、
 私になら、すぐ……」
「大河……」
「……顔赤い。エロ犬。ん……じゃあ、私、やっぱり帰るね?」
「っ、そ、そんな、大河」
「だっておかしいもん。おかしくなっちゃうもん。私、抱きついちゃいそうで、あんた、エロ犬で。
 今夜、一緒にいたら、おかしくなっちゃう……だから、帰るの」
「そんな……べ、べつに、なんもしねえよ、俺は」
「……して欲しかったら、どうする? 私が」
「っ!……」
「……ほらね、やっぱりあんたはエロ犬。しちゃうぞ、って、顔に書いてある」
「おうっ!?」
「隠しても無駄。ん……じゃあ、竜児、また明日」
「お、おう……また、明日……」
「……また明日、だけど。明日、この続きはしないよ? して欲しいとか、嘘。冗談だから……
 冗談に、なるから……」
「っわ、わかってるよ馬鹿……っ!」
「どうだか……ま、揺れる笹の葉の音でも聞いてせいぜいエロ犬脳みそを冷ますことね」
「くそっ……すっかり調子取り戻しやがって……」
「うん……ありがと、竜児」
「た、大河……」
「……じゃあ、またね、竜児」
「お、おう。またな、大河……まただぞ? またな、だぞ? またな! 笑ってんじゃねえよ!?
 確認させろよ! またな!」
 
 
「……またね、竜児……」

 
 大河の後姿を見送って。竜児はひとつ、ため息をしてふり返り、夜もぬるい空気の中をとぼとぼと歩いて、
 階段をのぼる。ドアはなんと開けっぱなしだった。いろいろやばすぎだ、俺は。
 ひとりの居間。ベランダに笹が揺れている。
 捨ててしまおうかと悩んでいるふり、ベランダに出た竜児は大河の部屋の明かりがともるのを待つ。
 窓に出てくれなどとは思わない。竜児はただその光が欲しい。けれど。
 恋しい光はなかなか灯らないから、竜児は大河の短冊を二つとも笹にくくりつけた。もちろん誤字も直してやった。
 少し考えて、竜児は自分の短冊を作ることにする。
 迷いなく願いを書きつけて、それも笹に吊るした。その時。
 大河の部屋の明かりが灯り、竜児の目は殺意の光と照り返す。嬉しいだけだ。
 これで安心、安らかに眠れると竜児は思う。
 竜児も安らかに眠るだろう。

 
 ふたりの家の光が落ちて、星ぼしだけがかすかに煌く。
 夜の下で矛盾した三つの願いの短冊たちが、ぬるい風の中で仲良く笹の葉と揺れている。
 「ずっと」で始まる竜児の願いを大河が知ることはない。

 
 その願いだけが、本当になったのだ。

 
***おしまい***


***おまけ***
・亜美と実乃梨のヤツらをしゃぶったれコーナー
 
「これはさあ……」
「これはねえ……」
「……大丈夫? 実乃梨ちゃん」
「へっ? な、なに? っ大丈夫! 大丈夫だよ、やだなあ、あーみんったら! 過去っす、過去!」
「そ、そう……?」
「てかさ……あーみん」
「ん、なに?」
「大好き」
「ひゃ……っ! な、なによ、いきなり!? み、実乃梨ちゃんったら!」
「いや、だって……ううん。ごめんごめん! ちょっと、思ったから、言いたくなっただけ! あーみん大好きって」
「え、えぇ……っ。そ、そんなのって……なんかさあ、実乃梨ちゃんも、けっこう……アレだよね」
「へ? アレって?」
「……ううん、べつに。なんでもない! さ、じゃあ、始めようよ!」
「っそうだね! よーし、気を取り直してしゃぶったろーう!」
「おーう!」
「大河さ、いきなりドジ大爆発だね」
「あー短冊でしょ? 『突きあう』って、アホかっつーの」
「どこ突きあうんじゃーい! ほら、おじさんに言うてみいよ? お、おじさんはね、おじさんはね!」
「やだちょっと実乃梨ちゃん! 私じゃないってば! はぁはぁキモいし!? おじさんナシ!」
「うはっ!? やあこりゃあ、すまんすまんー」
「んもう……てかさ、むしろ問題だったのは、高須くんの反応だよね……?」
「っそうそう! 正確に言うと、おまえドジだな……ガクッ、って高須くんの落胆の表情をさ、大河がまた早とちりして違う意味でとってしまったこと」
「やだ、竜児ったら、『どうしてそんな顔するの……?』 はっ、わかった! 北村くんと私が付きあうようになったら、もう一緒にいられなくなるって思ったのねっ……ってか!」
「そして大河、怒涛の謎告白……」
「タイガー大混乱だよね……ソバット二連発とか……てか、実乃梨ちゃん、ソバットって何?」
「おお、よくぞ聞いてくれました! まあ、ソバット自体は蹴り技のことなんだけど、大河やってたのはローリングソバットだね。跳んでやる、後ろまわし蹴りの一種。見せたげるから、あーみんちょっと離れて」
「えっ、実乃梨ちゃんも出来るの? すご……こ、こんくらい?」
「おっけー。んじゃ、やるよ……!」
 パン! くるビュッ!
「おお、すげ……てか実乃梨ちゃん、パンツ見えてるし」
「あ、やべ、猫騙し入れちゃった。ローリングソバットだけだと、これ。ふっ!」
 くるビュッ! くるビュッ!
「おお、連続……てか実乃梨ちゃん、パンツ……」
「と……まあ、こんな蹴り技ね。大河のはもうちょっとコンパクトで、鋭いんじゃないかなあ。相手の腹部にサイドアッパー気味に斜め下から当てる。後ろ回し蹴りの中では一番モーションが短くて、近い間合いから打てるし、実践的かも。初代タイガーマスクが使って有名になった技だよ。だから高須くんもタイガーマスクばりとか、言ってたわけ。まあ、混乱に拍車がかかっただけだったけどさ」
「てかパンツスルーかよ!?」
「へっ? パンツ? えっ、やだ、見てたのあーみん!」
「いや、見てたっつーか、見えたっつーか。もうバリバリ」
「やだなあもう、あーみんったら。あたしのなら、見たかったらいつでも言ってよ……」
「い、言わねーし。てかそこで赤くなって目そらすなよ!?」
「なんだ、見たくないのか。ちぇ……」
「……あたし何求められてんだろ……そ、それよかさ、続き、つづき!」
「おお、そうじゃった。てかもう、そっからはひたすら、大河大混乱」
「短冊食ったりするしね……そして高須大鈍感」
「大河さ、ほら、『竜児は私のだあ』宣言の直後くらいだから」
「あー……私とのプール対決の」
「そう、だから、大混乱。てかまあ、たぶん、二発目のソバットからは照れるあまりの暴れっぷりでもあるよね。ごまかしっていうか」
「照れ……ああ、謎告白の」
「そ。要約すれば、『一生、ずっと一緒にいてね』って言っちゃったんだもん、大河」
「ん……もう、そのころから、タイガーそんなに……」
「うん。そんなにも、好きだったんだね、高須くんのこと……」
「うん……」
「ああっ! おいちゃん頭痒ぃ! 頭かいぃよ! なんだ、なんだ!?」
「実乃梨ちゃん……ってかハゲるよ!? そんなに掻いたら!」
「おおっ!? その勢いが欲しかった! 愛してるよあーみん!」
「実乃梨ちゃん……っ! って、いやおかしいから、感動するとこじゃねーから」
「おお、ノリツッコミまで。ますます将来が楽しみじゃて……」
「あ、じいさん出た。もう大丈夫だ」
「……うん。大丈夫だよ、あーみん。好き」
「っ! な、なんでこまめに好きとか言いまくるかな……さ、大混乱の大鈍感ってことで、もう後半行こうよ」
「おう、そうじゃったそうじゃった。いやあでも、よく追いかけたよね、高須くん大金星!」
「そうそう! タイガーが泣いたまま帰っちゃってね、『さよならっ』なんつって!」
「『……って何がさよならだあの馬鹿っ!』」
「っく~! 言われてー! てか実乃梨ちゃん高須くんのマネも上手くなってない?」
「そうだろそうだろふっふっふ。研究してみた」
「なんにでも向上心あんのね、あんたって……」
「おうともさ! しかしそっからはまた、高須ウィスパーズ大攻勢だよね」
「そうそう! ヒット連発!」
「『おまえの挨拶はまたねしか受けつけねえ!』」
「っく~!」
「『俺は、放ってなんか、いられねえんだよ……』」
「っキター! つぶやき高須っ!」
「立ち上がりが遅いチームなんだね、高須ウィスパーズは。後半にゲロ強くなるけど」
「タイガーもいいよ。ほら、同情なんかいらない、ってさ」
「『同情、もう、私、ど、同情じゃ……』」
「うっひゃ~! 実乃梨ちゃん激似! タイガー可愛すぎ! 私もおじさん来ちゃう!」
「ねー、もう……『同情じゃ、いやなの……足りないの……わ、私、竜児に、も、もっと……』」
「ひゃあ! 補足やっば! きゅんきゅん来た! やーっば!」
「来るねえきゅんきゅん。でもさ、ここで外さないんだよね、高須くんのバットは」
「えっ、やだ! 高須くんのバ、バット!?」
「こぉんのドスケベ娘があ!」
 ビシィ!
「ぷおっ! っあざーっす!」
「ったく好きだこんちくしょうめ……高須くんさあ、ちゃあんとここで一番、大河が欲しかった言葉、言うんだよね……」
「あー、『一緒にいたいだけなんだよ』」
「『大河、今は俺、おまえと一緒にいたいんだよ……』」
「『竜児……っ』」
「おお、モノマネ。やるねあーみんも……でさ、一番欲しい言葉をもらえたから、大河のやつ泣き止むんだよね……」
「ああ、混乱が収まるんだね」
「そうそう。それでさ、高須くんをちょっと騙して、手、離させてさ……」
「『……クスッ』、でしょ、実乃梨ちゃん」
「そー! クスッ! さすがあーみん! どーよこれ?」
「いやあ、クス笑いでしょ? 当然、手を口にあててるでしょ……た、か、す、く、ん、に、握られた方の手!」
「ぎゃはーっ! や、やっぱそうすか! そーなんすかあーみん先輩っ!?」
「ちゅーだよタイガーちゅー! さりげに唇あてて、内心『竜児の、握ってくれた手……』」
「ぎゃぼああああっっっ! 効いた~~~っ! 乙女ぇ~の~っ目覚め~~~~~っ!」
「乙女来てるよねえ、タイガー。『ぬるいね、馬鹿犬……』」
「っひ~っ! その意地悪な微笑み! 色っぺえ! 色っぺえよ大河! 色っぺえよあーみん!」
「『だって、あんたに抱きついちゃいそうなんだもの……』」
「っか~っ! その顔すか! その顔っすかあーみん先輩! 目もとを潤ませて、優しげな切なそうな、かすかな微笑みっすか、先輩! 少し顎を浮かせて、首もかしげて!」
「かっわいいよね、タイガー。これすごいよ、素敵! 『駄目、手のひらも見せないで』」
「いやーもーそれはねー……素晴らしいよ大河……」
「ねー……少しでも高須くんが手のひらをこっちに向けたら……まるで迎えてくれるように感じて、私は抱きついてしまうから……ってことでしょ、これ。やっべなんだそれ。激乙女じゃんタイガー」
「いやあ、わかってましたよ、この櫛枝には。あれは逸材ですよ。真の乙女を秘めた虎ですよ、大河ってヤツは」
「これもね……『冗談に、なるから……』」
「ぎゃああああっ! わかってんのか高須!?」
「わかってねーでしょ、あいつは。『わかってるよ馬鹿……っ!』なんつって、ぜんぜんわかってねーし」
「明日になったら冗談になるってことは、今、ここじゃあ冗談じゃないってことだろが!?」
「本気ってことっしょ!? して欲しいってことっしょ!?」
「もし今夜一緒にいたら、大河は竜児とおかしくなってもいいってことだろが!?」
「おかしいってなんだよ!? ちゅーって言えよちゅーって! キス! キスしてヤレよ! まぐわえよこんちくしょうども! とっとと交尾しやがれクソガキどもがっ!」
「わー!? またあーみんが狂った! やばやばやばばばばっ!? ……なんつって、ありがとね、あーみん」
「っ……実乃梨ちゃん……」
「おかげで櫛枝、今日もちゃんと楽しくできたよ。あーみんったら、優しいんだから……。私、わかってるよ。ちゃあんと、わかってる……あーみんだって……ね?」
「み、実乃梨ちゃん……っ!」
「あーみん……ね、手のひら、みせていい?」
「っ! う、うん……っ」
 ぎゅう……っ
「あーみん……」
「実乃梨ちゃん……」
「あとさ、あーみん……抱っこついでに、おかしくなっていい?」
「い、いや、それは亜美ちゃん、ちょっと……まだ……」
 
***おまけもおしまい***
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・二次創作ブログです。今はラノベ「とらドラ!」のSSとらくがきがメイン。大河×竜児ラヴ。笑い、萌え、泣き?の明るい三拍子が揃う方向で

管理人:せーぶる / 砂
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